今日、女性の社会進出や同一労働同一賃金の導入により、社員にとって働きやすい環境の整備が進んでいます。しかし、権利が保障されつつある社員といまだ古い価値観のままである経営層の板挟みになっている中間管理職は、働きやすくなるどころかより強いストレスにさらされているのが現状です。
今回は、働き方改革についての中間管理職の悩みの改善方法をご紹介します。

悩みの原因 

これは、 2020年1月23日(木)に中間管理職(部長・課長・次長・係長ポジションの人)1,122人を対象にした「働き方改革のストレス調査」 の結果です。

みんなのライフハック より https://dime.jp/genre/855246/

まず、「就業先の会社では働き方改革は進んでいるか」と尋ねたところ、 『はい(65.2%)』と回答した人は6割を超えました。

みんなのライフハック より  https://dime.jp/genre/855246/

次に、 「働き方改革によって自分の負担が増えたと感じるか」と尋ねたところ、『強く感じる(18.0%)』『感じる(40.6%)』と6割近くの方は負担が増えたと感じていることが分かりました 。 その中で、具体的に増えた負担が事務作業だと答える人が最も多くいらっしゃいました。

働き方改革によって、社員の残業時間が制限されるようになったことで、部下を早く帰し、その分を時間外労働制限の適用除外にある中間管理職が会社に残ってやっている、という中間管理職に業務量のしわ寄せが来ているのが現状です。

「部下や後輩に事務作業を依頼しにくくなった」(40代/男性)
「部下を定時に帰すために自身の早出や残業が増えた」(50代/男性)
「管理職に全部しわ寄せが来る」(50代/女性) etc…

働き方改革とは「生産性を高め、労働時間を削減すること」を指しますが、行われている勤怠管理には、 ひとつひとつの業務内容が成果に直結する業務か否かの判断基準がないのが実態ではないでしょうか。 この判断基準がないので、 労働時間にだけ焦点が当たり時間外労働制限の適用除外にある中間管理職が必然的に身代わり残業をしないと会社が回らない状況になっています。これが労働時間だけを可視化していくツールの問題点と言えます。 新型コロナの影響で多くの会社がテレワークを導入している中で、さらに労働時間や成果基準のない業務の内訳を詳細に把握するようにしても状況は悪くなる一方なのかもしれません。

では、成果基準があると何がどういいのでしょうか。まず、「事務作業」と「業務遅滞への対応」は明らかに成果直結業務ではなく、仕込みや補助的な業務と言えます。ですので、本来は管理職が絶対やってはいけない業務なので、普段から業務改善に取り組み、勤務時間内で社員が完結できるようにする必要があります。これは普段からの業務改善が足りていないとも言える現象です。

また、「マネジメント業務」と「顧客対応」は中身次第ですが、働き方改革の負担増になっていることから考えると、同様に成果直結業務でないと推測できそうです。上記の業務改善であったり、部下の仕事のスピードアップや品質アップができるよう「マネジメント」していく必要がありそうです。

業務改善には時間がかかりますので、まずは部下の仕事のスピードアップや品質アップのマネジメントに注力するのが短期的にも効果があります。直接の指導ができないとしてもオススメの書籍やトレーニングなどを紹介するだけでもよいかもしれません。

日本の経営層はビジョンを示すだけ、ビジョンも示されないことが多く、 高すぎる目標設定が中間管理職の悩みの種になっています。ここ最近の問題では例えば営業の管理職だと、単に営業の量を強化しても 成果が出せないという問題をどうするのか、そのしわ寄せが中間管理職に来てしまっています。その上、営業の部隊だけでは成果は出ないので、マーケティングやサービス開発の部隊と連携し、部署をまたいでやりとりをしていかないといけないという難しさがあります。

    転職 Hacksより https://ten-navi.com/hacks/article-364-29675

2019年に行われた調査によると、出世は「どうでもよい」「役職にはつきたくない」等、出世に関心がない人は全体の22.9%でした。 2009年の「どうでもよい」「役職にはつきたくない」の合計16.2%より6.7%も増加しています。 部下 の方たちが中間管理職の大変さを目の当たりにしているからではないでしょうか。

中間管理職に必要になってくるもの

成果維持

新型コロナで環境が変わり、 お客さんが何を求めているか 、そして成果につながるものが変わってきていることを見落としてはいないか、を上層部と相談してあらかじめ決めること、そして1ヶ月、3ヶ月のスパンで成果直結業務を見直していくことです。  

組織維持

環境が変わったことによって、 今まで成果が出ていたことが成果として出なくなって来ている、という先行きが見えない不安や悩みが部下たちに生じていることから、その悩みを聞くことが重要です。 傾聴、共感、癒やし、気づき、納得、概念化、成長への関与、コミュニティーづくりなど、支配型ではなく支援型の人物になることが会社をうまく回す鍵となります。

セルフ維持(ケア)

 外部のコーチング機関などを利用し、自分だけで抱えこまずにガス抜きをすることも重要です。 まじめで誠実、イエスマンな中間管理職ほど消耗し潰れてしまいます。

働き方改革の核となるポジションになる中間管理職。彼らが現場の多様な人材の働き方を把握し、それを正当に評価すると現場のチームワーク力が高まるといわれています。 出世欲の少ない今の若者に希望を与えるような中間管理職像を実現することが、会社の利益や日本の経済に左右するのではないでしょうか。