今月6日に終了予定となる「非常事態宣言」でしたが、4日に期限を延長すると発表されました。これに応じてリモートワークも継続され、コロナによる影響は長引いていくと考えられます。
そこで今回は組織のトップに立つビジネスリーダーに着目し、コロナ禍でビジネスリーダーに求められるものとは何かをご紹介したいと思います。

コロナにより変化する既存の業務

まず、本題に入る前にコロナによって何が変化したのか確認したいと思います。
感染拡大を抑えるために外出自粛が呼びかけられ、それに応じて現在、リモートワークが急速に浸透してきています。
「働き方が働く場所が変わっただけで、既存の業務を行うだけなのでは?」とこう考えられる方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、働き方を変えるということは既存の業務も見直す必要が出てきます。

会社は成果(売上・利益)を生み出す生産性と将来の投資である持続可能性のバランスをとって運営されています。
主に生産性は既存業務を行うことで、持続可能性は新しい事業・業務を行うことでそれぞれ向上を図ることができます。
ところがコロナの影響により働き方が変化したことで、既存業務が 成果(売上・利益) を生み出しづらくなってしまっているのです。

業界によってはあまりピンとこないかもしれません。
そこで不動産営業を例に出して説明してみようと思います。
オフィス賃貸を行う不動産営業の方は、今まで通りオフィスを「働く場所」としての価値があるモノとして様々な会社に売り込むとします。
しかしリモートワークが浸透してしまった現在では、「オフィスの価値」が変わってしまい、既存の営業方法では通用しなくなってしまいます。

これは働き方が変わったことで分かりやすく影響が出ている例ですが、社会全体でみると一つひとつの業種が相互に組み合わさり構築されています。
そのため一つの業種において影響が出た場合、波及効果によってその他の業種にも影響が及び、既存の業務を見直す必要があると考えられます。

ビジネスリーダーに求められるもの

ここで既存の業務の見直しが必要であることを踏まえ、本題であるコロナ禍におけるビジネスリーダーに求められるものとは何かについて紹介していきます。

何をやらないか決める

既存の業務を見直すことは上記でご紹介した通りですが、ここで組織のトップのみができることは「何をやらないかを決める」という事です。
著名な経営学者として知られるマイケル・ポーターも「戦略とは何をやらないか決めること」と言葉を残しています。
勿論、日ごろから断捨離をすることは大事ですが、コロナという誰も体験したことがない状況下では特にこの能力が求められるのではないでしょうか。
特に時間もお金も有限のリソースであるため、コロナの影響によって下がった成果を埋めようと何でもかんでもやるという意思決定をすると、リソースが枯渇してしまいます。時間もお金も減ってくると焦りで思考力も下がるため、何をやらないかをしっかり見極め、そのかわりに「何をやるか」を決めたらリソースをそこに割きたいものです。

短期の目標設定をする

次に求められるものは、短期での目標設定をするということです。
とてもシンプルですが、シンプルが故に意外と難易度が高いものでもあります。
まず現場で働いている社員からすると、コロナの影響で倒産してしまう会社も出てきている中で多少なりとも不安を抱えていらっしゃると思います。
その不安を払拭するためにも、明確なビジョンや目標を設定するという事はとても重要になります。自分が勤めている会社がどこに向かっているのか、現状を把握するだけでも安心して業務に取り組めます。
ここで注意すべきなのは不可能な目標を定めないということです。不可能な目標を定めるとモチベーションが著しく低下してしまいます。

そして目標設定するうえで大切なのが、サービスの消費者、受け手の半歩先をいくことです。
下の図をご覧ください。これは「空、雨、傘」というコンサルティングにおいてよく使われる思考のフレームです。
「空が曇っている」現状を確認し、「雨がふりそうだ」と推測し、「傘が必要だ」という推測への解決方法を導いています。

こうした現状確認、推測を踏まえ、解決方法を考えることで、より効果的な目標が設定できます。
さきほどの不動産営業の例にもどると、

空:「新型コロナの影響によって、リモートワークの普及が進んでいる」

雨:「それによってオフィスは、働く場所という価値からアイデアやイノベーションを生み出す空間という価値に変わるかもしれない」

傘:「ベンチャー企業にオシャレなオフィスを提案していこう」

などと思考することができます。

最後に

今までの内容をまとめると、コロナ禍でビジネスリーダーに求められるものは
①「何をやらないか決めること」
②「短期の目標設定をすること」

この2つであるのではないかと考えられます。

特にスパンを短くした目標設定は、先行きが不透明な時ほど効果が出ます。
柔軟な働き方を目指していきましょう!