働き方改革の進め方 内発的動機付け

「新入社員フォロー研修」の講師として登壇させていただいた際に気付いたことをお話したいと思います。昔からのご縁である企業様で、毎年新入社員の方と1日接し、彼らの吸収力、素直さ、純粋さに触れて、私自身初心にかえることができる機会です。研修の冒頭で「今、仕事を楽しんでいますか?」と質問すると、

  • 3割の方が楽しんでいる
  • 4割の方がどちらでもない
  • 3割の方が楽しめていない

という回答でした。

そういえば、自分が会社を起業した原点は「世界で活躍できる人財を育成したい」だったな、と思い出しました。世界でもどこでも、どんな環境でも活躍できる。活躍できる楽しい、活躍できないと楽しくなくっていく。同じ働くなら楽しいほうがいいし、日本全体の経済が厳しくなっても、自分の職を守り続けられる。職を失う辛さは嫌というほど見てきた。こんな起業当初の想いが蘇ってきました。

仕事を楽しむというコンテンツ部分では、

  • 外発的動機付け
  • 内発的動機付け

をご紹介しました。

両方の動機付けを誰もが持っていると思いますが、やはり内発的動機付けがあるほうが強いなと感じます。外発的動機付けは「行動後の結果が主な目的」であることに対し、内発的動機付けは「行動そのものが主な目的」です。

働き方改革の推進そのものが人事総務や現場管理職、現場社員の方の目的にしなければいけないな、と考えた次第です。働き方改革の結果ばかりを追い求めると、すぐに成果は出ないのでモチベーションはすぐ下がってしまいます。

働き方改革の推進そのものを目的にするには、やはり「働き方改革を通して実現したいこと」を部署や個人単位で描かなければいけない。ここは避けて通れないのかもしれません。

人事総務の動機付けをどう高めるか?

働き方改革における人事総務動機付け、モチベーションはどう高めたら良いのでしょうか。人事総務のWILL(自分の意志を持って、未来に向かって進もう)について考えてみたいと思います。※反対:MUST(しなければならない、やらされ感、義務)

働き方改革の推進そのものが人事総務の方のWILLになっている状態とはどういう状態でしょうか?

  • より社員の方に働きがいを持ってもらいたい、
  • より働きやすい環境を提供したい、
  • 多様な働き方が認められるようにしたい、
  • 多様な人がイキイキ働けるようにしたい、
  • 生産性高く働けるようにしてあげたい、
  • イノベーティブな仕事ができるようにしてあげたい、

などなど。

他にも自由な発想ができると思います。ただ、上記がWILLではなくMUSTだと大変そうです。つまり、やりたい、取り組みたい活動ではなく、”やりたくない、やらなければならない”活動ということです。

より社員の方に働きがいを持ってもらわないといけない
より働きやすい環境を提供しなければならない
多様な働き方が認められるようにしなければならない

、、、

なんだか人事総務にとって辛い活動になりそうです。でも、このMUSTすら無いとしたら?いかがでしょうか。

働き方改革におけるKPI設定がない企業もいらっしゃるのですが(全体の1/4ほど)、何を目指しているか、目指すべきかが無いと迷路に入ってしまいそうです。

働き方改革のMUSTがあり(できればKPI設定する)、それをWILLまで昇華させ、働き方改革に人事総務としての前向きさを出す。このような活動も必要なのかもしれません。

5年、10年後の自部署のありたい姿を描けていますか?

先ほど、外発的/内発的動機付けに言及しました。あらためて、外発的動機付けは「行動後の結果が主な目的」であることに対し、内発的動機付けは「行動そのものが主な目的」です。

部署が実現しなければいけないこと、例えば、残業を月●●時間にする、水曜日はノー残業デーを徹底する、売上***、A市場でNo.1のシェアを獲得など。すなわちMUSTは描かれていることが多いと思います。ですが、MUSTだけだとやらされ感がどうしても出てしまうとも日々感じます。

なので、自部署の実現したいWILLが必要ではないかと考えています。自部署の実現したいWILLを描くのには、やはり「全員参加」が大事で、新入社員であろうと自分たちで考えた、参画感を持ってもらえるかがポイントです。業務改善のアイデアもそうなのですが、「自分たちが考えた、自分たちが決めた」というところに主体性が生まれますよね。WILLに昇華させるワークショップもありますので、お困りの企業様はご相談ください。

追伸 新型コロナと働き方改革

春節休暇が終わり仕事はじめとなった中国で新型コロナが猛威を振るう中、企業が工夫して仕事をしている様子が紹介されています。春節休暇明けに在宅勤務を開始した企業は数千万社で社員数は、「二億人」に上るそうです。驚くべき数字ですね。

上海の日系企業の約9割が在宅勤務を開始しているそうなので、それ以外の都市部でもほとんどの企業が在宅勤務なのかもしれません。企業としては、ウィルスの脅威に晒されながらも経済活動は止めるわけにはいきません。そんな中で在宅勤務は”しなくてはならないもの”になりました。

そうすると、ブレインストーミングを必要とするクリエイティブ職も商談の多いセールスマンも、web会議等のツールを駆使してなんとか在宅勤務に対応しなくてはなりません。そして働き方はそれらのツールに対応できるものにしなくてはなりません。そう考えると今中国では、大規模の「働き方改革」が起きているのではないでしょうか。

「ニュージーランドの企業が行った週休3日の実験」でも、労働時間を4/5にした上でアウトプットを低下させないためにミーティング時間のカット等、働き方そのものの見直しがされました。

今回の中国の例もニュージーランドの例も、緊急度が高かったこともありますが「何のために働き方を変える必要があるのか」が明確であったからこそ働き方を変えることができたのだと思います。働き方改革は目的ではなくあくまで手段であるからこそ目的/ゴールの設定こそがまず最も大事なものなのだと考えさせられました。

新型コロナがもたらす中国流「働き方改革」在宅勤務が急増、生産性もアップ【東京新聞】

https://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/202002/CK2020021902100025.html

ニュージーランドの企業が行った週休3日の実験

https://career.joi.media/trends/2019/08/22/11819/